初めての育児に焦りと不安でいっぱいだった筆者。頼りになる“育児半年先輩”の兄夫婦が見せてくれた意外な対応に、必死だった心がふっと軽くなり、肩の力を抜くことの大切さに気づかされました。

「それ、あり?」

兄嫁は息子を兄にバトンタッチしました。
兄もまた、「おー、元気に泣いてるなぁ。がんばれよ〜」と、笑いながらギャン泣きの息子に語りかけます。

そのあまりにも余裕のある兄夫婦の態度に、私は驚いてしまいました。
「それ、あり?」「早く母乳を飲ませなくていいの?」と焦る私に、兄嫁は私の様子を察したように、優しくこう言いました。

「もちろん放置していいわけじゃないけど、昔から『泣くと肺が強くなる』なんて言うこともあるくらいだし、そんなに自分を追い詰めなくて大丈夫だよ」
その言葉を聞いた瞬間、張り詰めていた気持ちが、すっと緩んだのを覚えています。

泣き声が教えてくれたこと

しばらくして私の元に戻ってきた息子は、先ほどまでとは別人のように、勢いよく母乳を飲み始めました。
「頑張って泣いたから、お腹すいたんだね」
兄嫁のその一言に、私はハッとしました。

私はとにかく赤ちゃんを泣き止ませることばかり考え、必死になるあまり、赤ちゃん自身の力やペースを信じる余裕を失っていたのです。
大切なのは、完璧な育児を目指すことよりも、少し肩の力を抜いて目の前の我が子を見つめること。
兄夫婦のおかげでそのことに気づきました。
それ以来、兄夫婦は私にとって心強い育児の先輩です。

【体験者:50代・筆者 回答時期:2026年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。