筆者の話です。
新幹線で西日本から東京へ向かう途中、窓の外を何気なく眺めていました。
移動するほどに感じた小さな違和感が、旅の始まりを教えてくれて——。
新幹線で西日本から東京へ向かう途中、窓の外を何気なく眺めていました。
移動するほどに感じた小さな違和感が、旅の始まりを教えてくれて——。
土地の色に馴染むということ
その日、私はブルーともグリーンとも言えない、お気に入りのコートを着ていました。
西日本では見慣れた色のはずなのに、東京に近づくにつれ、同じような色を身につけている人がほとんどいないことに気づきます。
自分だけが少し浮いているような気がして、お気に入りのコートなのに、滞在中はなるべく着るのを控えてしまいました。
胸の奥に、小さな気恥ずかしさが残ったのです。
それは、その土地が持つ固有の「空気感」を敏感に察知したからこそ生まれた感情だったのかもしれません。
旅の実感
流行や好みは、住んでいる地域や、その土地の空気感によっても違うのかもしれません。
新幹線が東へ向かって進むにつれ、人の装いや街の雰囲気が静かに変わっていくのを肌で感じ「もうずいぶん遠くまで来たんだな」と実感しました。
目的地に着く前から、移動の時間そのものが旅になっていた。
自分の装いが浮いていると感じたあの瞬間さえも、新しい土地の色彩に触れた、大切な旅の一幕だったのだと今は思います。
車窓の景色が、そんな気づきをそっと与えてくれた出来事です。
何気ない移動の中にも、確かに「旅の入口」はあるのだと感じました。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。