筆者友人A子の話です。おっとりして目立たない50代パートさんを、内心見下していた若手社員。
しかし、緊迫の海外クレーム電話で立場は一瞬にして逆転する。真のプロフェッショナルは、目立つ振る舞いだけでは測れない――「人は見かけによらない」を痛快に突きつける職場での出来事です。

「これだからおばさんは」――静かに見下されていた存在

A子の職場には、周囲から「おっとりした人」と思われていた50代のパート、Bさんがいました。
話し方はゆっくりで、自己主張は控えめ。若手社員Cは、彼女をどこか頼りない存在として見ていたそうです。
「これだからおばさんは」
口には出さないものの、仕事の中心にいるのは自分だという意識がありました。

Bさんは雑務を淡々とこなし、目立つことはありません。活気ある若手社員たちの影で、控えめなBさんの仕事ぶりに光が当たることは、当時の職場では決して多くありませんでした。

英語自慢が凍りついた、緊迫の海外クレーム

ある日、海外から激しいクレーム電話が入ります。
対応を任されたのは、英語が得意だと公言していたC。最初は余裕の表情でした。しかし、相手の怒号が強まるにつれ、言葉に詰まり、次第に言葉を失っていきます。
オフィスは静まり返り、“なんだかまずい雰囲気だ……”と感じつつも、誰も声をかけられない空気に包まれます。

そのとき、静かに立ち上がったのがBさんでした。
「あの、少し失礼します」
控えめなその一言に、周囲は一瞬戸惑います。