職場で毎日顔を合わせていても、意外と「本当の姿」を知らないものです。特に役職や雇用形態というフィルターを通すと、勝手なイメージを抱いてしまうこともありますよね。今回は、筆者の友人の体験談をご紹介します。

「ただの事務員さん」だと思っていた

月末の締め作業で、膨大なデータ入力と集計に追われていた日のこと。

今日は残業確定だろうな……という空気が漂う中、「よかったら手伝いましょうか?」と、控えめな口調で私に声をかけてきたのは、先月から来た派遣社員の女性、Bさんでした。

Bさんは物静かで、いつも仕事が終わるときっちり定時に帰る人です。
正直、私はこれまで彼女を「入力作業中心の事務員さん」だと思い込んでいました。

つい態度に出てしまった偏見

「いや、これ複雑な計算式が必要で」と、私は遠回しに断ろうとしました。
派遣社員には難しいだろうという、今思えばひどく身勝手な思い込みがあったのです。

しかし次の瞬間、Bさんは私の手からスッとマウスを受け取ると、迷いのない手つきで素早くキーボードを叩き始めました。

カタカタカタ……ッターン!

流れるような操作に、私はただ呆然と横で見守ることしかできませんでした。