職場のパワーバランス
その一方でもう1人の新人・平田(仮名)さんは、明らかに鈴木さんから目をつけられていました。
まだ教わっていない業務を急に押し付けられたり、厳しい口調で注意を受けたりと、教育の枠を超えた厳しい接し方に見える場面があったのです。
この職場は、業務がベテランの鈴木さんに属人化しており、彼女の判断がすべてという「閉鎖的な環境」になっていたことが、周囲との摩擦を生んでいるようでした。
同じタイミングで入社した平田さんの不遇を私はどうしても見てみぬふりできませんでした……。
勇気を出した行動とその結果
「そうだ! 鈴木さんに信頼されている今の私の言葉なら、現場の空気を変えられるかもしれない!」そんな期待を抱き、鈴木さんに平田さんへの待遇を見直してもらうよう、言葉を選びながら相談を持ちかけました。
しかし、長年ひとりで現場を支えてきたという自負がある鈴木さんにとって、新人の私からの意見は受け入れがたいものだったのかもしれません。 その日を境に、指導の矛先は私へと向かうことになりました。
まとめ
結局私はその3か月後に、以前の派遣先からスカウトを受け契約満了でその総合病院での勤務を終了しました。
「入れ替わりが激しい」原因は、特定の個人に権限が集中し、周囲が意見を言いづらくなっている組織構造にあったのだと痛感しました。
現在は、風通しの良い職場で、この時の教訓を活かしながら周囲との円滑なコミュニケーションを大切に働いています。
【体験者:40代・女性派遣社員、回答時期:2025年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。