筆者の体験談です。
休日の朝、夫が洗濯担当を名乗り出てくれました。
ところが、乾いた洗濯物を見た夫は思わず絶叫して──。

ところが、乾いた洗濯物の中から形状記憶のYシャツを手に取った瞬間、ふっと動きが止まりました。
生地は見事にシワだらけで、襟も前立ても波打っています。
干してくれたこと自体はありがたいのに、私はその状態を見て、思わず言葉を飲み込みました。

アイロンを渡す

「なんで!?」
夫の口から驚きの声が漏れました。

私は助け舟を出したい気持ちをぐっと抑え、アイロンを出して夫に渡しました。「これが必要かもね」という気持ちを込めて。
アイロンが苦手な夫は、ちらちらとこちらを見ながら四苦八苦します。
袖を伸ばしたつもりが別の場所に新しいシワができ、台の上でシャツが少しずつ形を崩していく様子が目に見えました。

「形状記憶だからね、シワのまま干すと、こうなるんだね」
苦笑しながら私が言うと「干す前に整えておけばよかったのか」と、ようやく気づいたようでした。
夫の顔には、申し訳なさと同時に、新しい発見をしたような表情が浮かんでいました。

工程まで家事

洗濯は「ハンガーにかければ終わり」ではなく、着られる状態にするまでが家事。
シワを伸ばして整えるという工程を知らなかったため、結局アイロンが必要な状態になったのだと、夫自身が体感した出来事でした。

それ以来、夫が洗濯に触れるときは、干す前にシャツの前立てや襟を整える手つきが、ほんの少し丁寧になりました。
私も「言わなくても伝わる」と決めつけず、次からは、工程を一つずつ「ここがポイントなんだよ」と言葉にするようになりました。
お互いの「当たり前」をすり合わせることが、家事をチームで進める第一歩なのだと感じています。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。