友人Yの話です。
義父の葬儀で、喪主側として向き合った「香典」の判断。
正解が見えない中で、Yが選んだ判断とは──。

聞かれた額

Yは玄関別の二世帯同居住宅で、義両親と暮らしていました。
長らく入院していた義父が亡くなり、同居長男という立場から、Yの夫が喪主として葬儀の準備を進めることになります。
Yも身内として動く立場となり、限られた時間の中でお通夜や告別式の段取りや連絡に追われていました。
そんな最中、義理の妹からふと「いくら包むことにした?」と声をかけられます。

揺れる判断

喪主は葬儀の主催者にあたるため、香典を包まなくてもいいのでは、という考えが一瞬頭をよぎりました。
形式だけを見れば、そう受け取られることもあります。
けれど実際の葬儀費用は、義父母がこれまでに貯めていたお金から出される予定でした。
Y夫婦の財布から直接出るわけではありません。
夫と話し合ううち「お兄ちゃんだけ何も出さなかった」と後から兄妹間でもめる可能性が、どうしても拭えなくなっていきました。