皆さんの周りには、「悪気のない噂好き」な人はいませんか。特に地域のコミュニティで広がった話はなかなか止めることが難しく、嫌な思いをした経験がある方も少なくないと思います。今回は、筆者の友人E子が体験した、思いがけないしっぺ返しとその後の意外な変化を遂げた“ゴシップ好きマダム”のエピソードをお届けします。
近所では有名な情報通
私の友人のE子は、穏やかな住宅街に暮らしています。そこで何かと顔を合わせるのが、60代のY子さん。明るくて社交的ではあるのですが、噂話や芸能ゴシップが大好物なマダムとして有名な存在です。
最近のY子さんの一番の関心事は、近所に住むT子さんの息子さんの話。以前、少し騒ぎになった「婚約者にだまされたのでは?」という話を、Y子さんは半ばネタ扱いで広めていました。E子は、ごみ捨て場や地域の交流会で会うたびにその話題を振られ、正直うんざりしていました。
噂を乗り越え祝福ムード
そんなある日、T子さんから「息子、ようやく良い出会いがあってね、結婚が決まったの」と明るい報告がありました。以前のつらい出来事を乗り越え、T子さんも息子さんも本当に幸せそうでした。
T子さんの報告に「それはおめでたい!」と、近所の仲良しグループでささやかなお祝いの品を贈ることになりました。不思議なことに、その場に限って情報通のY子さんはおらず、うれしいニュースにみんな気づいていない様子でした。
「めずらしいな、あの人なら真っ先に飛びつきそうなのに……」E子は少し不思議に思いつつも、無事にお祝いの品を手渡し、あたたかい気持ちになっていました。
情報通にどんでんがえし
それから数日後、T子さんがE子にお返しの品を渡してくれたタイミングで、偶然その場を通りかかったY子さんが訪ねてきたのです。「えっ? そのお土産、なに?」
「先日、息子の結婚祝いをいただいたので、お礼の品なんです」T子さんは穏やかに、しかしどこか決然とした態度で答えました。その瞬間、Y子さんの顔色が変わり「え、え! 知らなかった! 私にも参加させてよ〜!」