学生時代からの友人たちと久しぶりに会ったら……きっと昔話に花が咲いてあの頃を思い出すんだろうな、と思っていたのは私だけで? 友人たちの目は違う方向を見ていました。
筆者の体験談をお届けします。

久しぶりに会ったけど

その日、子どもたちはそれぞれ実家や夫に預けて来たそうで、久しぶりに3人で会ったのですが。
しゃべっていると話題はどうしても子ども関係や結婚生活、夫や義理の実家のことになり、当時の私は疎外感のようなものや彼女たちと自分の間に見えない壁を感じました。
友人とはいえ環境が変わると関心事や日々の過ごし方も変わるもので、話していても何となく違和感を覚えるといいますか……。
寂しさを覚えると同時に、環境が変化していく彼女たちが、どこか遠い存在のように思えたものです。

共通の経験を経て

その後、30代半ばで私も結婚と出産を経験し、遅ればせながら友人たちと同じ悩みや喜びを共有できるようになりました。
当時、うんうんと聞くことしか出来なかった結婚生活の不満や育児の悩みなどがようやく理解出来て、その時の友人たちの気持ちがストンと胸に落ちました。
現在は、結婚や育児を先に経験している友人たちに悩みを相談したり愚痴を聞いてもらったり、色々な面でとても助けてもらっています。

学生時代の友情とは形が変わりましたが、これからもずっと大切にしていきたい友人たちです。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。