突きつけられた衝撃の事実
B子さんは一瞬驚いた顔をしましたが、すぐに静かな口調で「お義母さん、夫から事情を聞いていませんか?」と言いました。
そして、戸棚から一冊の分厚いファイルを取り出し、私に差し出したのです。
中を見て息を呑みました。
そこには、消費者金融への返済計画と、完済までのロードマップがびっしり。
「あの人、独身時代からのギャンブルの借金が数百万円あって。離婚も考えましたが、更生すると誓ったので私が管理しています」
月1万円は、息子が借金を完済するためのギリギリの額だったのです。
鬼嫁どころか……
後で息子に聞くと「母さんに言うと心配するから黙ってた。俺、B子のおかげで本当に救われてるんだ。もうギャンブルは二度としないよ」と苦笑い。
私が「可哀想」だと思っていた息子は、実は妻に人生を立て直してもらっている最中だったのです。
B子さんは鬼嫁どころか、泥をかぶって更生に付き合ってくれる恩人でした。
「何も知らずに、本当にごめんなさい!」
私はB子さんに深々と頭を下げ、息子には「お小遣いがあるだけ感謝しなさい!」と言い放ちました。
実際、B子さんと一緒になって数年、息子はギャンブルから完全に足を洗い、真面目に返済を頑張っているようです。
決め付ける前に、知ろうとする姿勢の大切さを痛感した出来事でした。
【体験者:60代・女性主婦、回答時期:2025年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。