仕事帰りに玄関へ入ると、夫が「洗濯物、取り込んでおいたよ」と笑顔で声をかけてくれました。ありがたいと思いながら靴を脱ぎ、リビングへ向かいます。
ところが、ソファーの前で足が止まりました。ハンガーに掛かったままの洗濯物が、背もたれいっぱいにずらりと並んでいたのです。
まるで洗濯物がひとまとまりで移動してきただけのようで、そこだけ家事が途中で止まったように見えました。助かった気持ちと同時に、胸の奥に小さなざわつきが広がっていきました。