いつも無表情だったり、無口だったりする人は、冷たいイメージを抱かれやすいでしょう。しかし、心の内はわからないものです。今回は筆者が会社員時代に出会った女性・鈴木さん(仮名)とのエピソードをご紹介します。
無口な先輩
入社して半年、会社全体で大規模な飲み会が開催されました。
乾杯の挨拶は、先輩の鈴木さんという女性が担当。
この鈴木さんですが、仕事中はいつも無表情で無口。話しかけてもそっけなく、必要最低限の会話しかしないような女性です。
そのため、なんとなく気難しそうで正直、取っつきにくい印象でした。
しかし、鈴木さんは在籍年数の長い社員さんたちから愛されているようなのです。「どこを評価されているんだろう?」と、私は不思議に思っていました。
乾杯の挨拶
そんな鈴木さんの乾杯の挨拶は「お酒の場は無礼講です。この場は上下関係も余計な気遣いもなく楽しみましょう」といったものでした。
乾杯から1時間後、見事に酔っぱらった鈴木さんは宣言通り、普段の壁を取り払った振る舞いをしています!
立場や上下関係を越えて、積極的に輪に入り肩を組み、満面の笑顔を見せ
「○○さんが頑張ってるのいつも見てるよ」
「△△さんのそういうところ素敵だなって思ってます」
と相手を褒めちぎっていました。
鈴木さんとは業務上必要最低限の会話しかしたことがありませんでしたが、私にも身を乗り出して熱心に話しかけてくれ、かなり打ち解けられた感じがしました。普段の寡黙な姿からは想像できない、熱い思いを持った人なのだと驚きました。