『サービス』とは店側の善意のうえで成り立つものなのではないでしょうか? 間違っても客側が要求するものではないでしょう。筆者の知人は職場で親しくしていた友人らと飲みに出かけたそうですが、そこで過剰なサービスを求めるある人の姿を目撃してしまったそうです。

豹変する友人

彼氏さんから「1人1万円ずつお願いします」と会計金額を告げられると、途端に加奈の表情が険しくなり、彼氏さんに向かって「は? 正規料金取るんですか?」と言い始めたのです!

「これでも一応値引きはしておいたんだけど……」と説明してくれたのですが、加奈は畳み掛けるように
「この辺のバーだと初回はだいたいサービス料金ありますよね?」
「てか、彼女が友達連れてきたのに普通お金取る?」
と暴論を並べます。

自分の彼氏と友人が揉めている姿を見て、優子は泣き出してしまうし、とにかくその場は会計を済ませて加奈を強制的にお店から連れ出し、その日は解散しました。

結末

その飲み会の日以降、私たち3人はなんとなくギスギスした関係に……。

補足すると、場所代や飲んだお酒の質を考えれば、バーでの会計金額は妥当だったと思います。
それでもサービスを受けて当たり前だという加奈の姿勢には驚きました。せっかくの優子の幸せに水を差してしまったことが、何より悲しかったです。

今回の出来事は「親しき中にも礼儀あり」という言葉の意味を、改めて自分自身に問い直すきっかけになったと思っています。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。