実家は駅から徒歩25分。
昔から「不便な場所だなあ」と思っていたけれど、大人になり両親に「その場所であえて暮らした理由」を教えてもらい、その深い愛情に目から鱗が落ちる思いに……。
筆者の友人L子の、実際にあった実家エピソードをご紹介します。

駅から徒歩25分の実家

私の実家は最寄りから徒歩25分、坂道も多くてスーパーも遠く、生活するには不便な場所にあります。

私自身、高校生の頃は通学での電車やバスの乗り継ぎに毎日追われ
「なんて不便な場所だろう」
と感じていました。

母から「ここはいい場所よ」

社会人になり実家を出て、駅近の便利なマンションに住み始めたときは
「こんなに楽な場所で生活できるなんて夢みたい!」
と感動したものでした。

しかしある日、久々に実家に帰ったときのこと。

時間のかかる電車とバスの乗り継ぎに

「やっぱり不便な場所だね。久しぶりで懐かしいけれど」
と笑って言うと、母がしみじみと

「ここはいい場所よ」
と言ったのでした。

親がこの場所を選んだ意外な理由とは!?

「どこが!? 駅から遠すぎるし、買い物は不便だし」

そう言うと、今度は父が

「ここは、図書館が近いだろ」
と言いました。

「え、図書館!?」

確かに、実家のそばに図書館があります。