夫婦は平等。いい考えですが、行き過ぎた平等主義は時にトラブルを招くようです。筆者の知人Aさんは結婚するときに、夫と生活費は折半と約束しました。夫婦で納得して決めたルールでしたが、Aさんの妊娠によって2人のバランスは崩れてしまいました。妊娠しても融通が効かず「平等」の本当の意味を見失ってしまった夫に、追い詰められていくAさんを救ってくれたのは意外な人物でした。
結婚のルール、生活費は折半
Aさんは同い年の夫と3年付き合って結婚。交際時から夫は「男女平等だから男が多く出すとかはしない」と言っていて、いつもデート費用は折半していました。
結婚するときも夫は「生活費も家事も折半しようね」と言ってきて、お金は半分ずつ、家事は一週間交代でやる約束をし、結婚生活はスタート。
交際時も結婚してからも、Aさんは生活費と家事の折半に何の不満もありませんでした。「確かに現代は男女平等だし、私も働いているんだから当たり前」だと思っていたし、家事まできっちり半分こなしてくれる夫のことを自立したパートナーとして誇らしく思っていたのです。
妊娠によって崩れるバランス
順調に男女平等結婚生活を送っていたAさん。しかし、Aさんの妊娠によって2人のバランスは崩れてしまいます。
妊娠発覚からすぐに、ひどいつわりになってしまったAさん。仕事は何とか行っていたものの、家では横たわることが多く、とても家事をする気にはなれません。
そんな中でも、Aさんの家事当番の週が回ってくると、夫は悪びれる様子もなく「Aの番なんだから早く家事やってよね。折半するって約束したんだから」と言ってきます。ルールを守ることこそが正しいと信じ切っている夫に、Aさんは言い返す気力もありません。
キツいつわりの中、家事を頑張るしかないAさんは、心身ともに疲弊していきました。
つわりで入院、そのとき夫は……
時が経てばつわりは治まると思っていたAさんでしたが、つわりは治まるどころかひどくなり、水分もとれなくなったAさんは入院することに。
つわりで休むことを職場にもよく思われず、体調もどうなるか見通しの立たなくなったAさんは不安な気持ちになりました。