今回は筆者の知人A子さんにお話を聞きました。
妹は謝ることなく、逆切れ状態で言い返してきました。
呆れて怒鳴り返そうとしましたが、その時母が、
「ちょっと借りただけなんだから、そこまで怒らなくていいじゃない」
そう言って、ため息をついたのです。
自分にとってどれだけ大切な物なのか、母にも説明していたのにも関わらず……。
母のその一言で、A子さんの溜めていた気持ちが一気に溢れ出てしまいました。
「私はお姉ちゃんだから!? 大切な物を勝手に持って行かれても許さないといけないの!?」
そう言いながら、涙が止まらなくなりました。
離れて後悔していない。自分らしく生きられる今を、幸せに生きていく
こんな家族はもう耐えられないと思い、すぐさま彼に相談しました。
一緒に住む時期を早めてもらって、すぐに家を出ることが出来たのです。
家族だけで式を挙げようと思っていましたが、こんな家族を呼びたくありません。
彼に相談してフォトウエディングを頼み、挙式は夫婦2人ででひっそりと行いました。
あれから実家とは、ほぼ絶縁状態のまま過ごしています。でも、今の私には心から信頼できる夫と、愛おしい子供たちがいます。
3人の子に恵まれた今、子育てで大切にしているのは、
「絶対にきょうだい差別をしないこと」
絶対に許せませんが、あんな思いを我が子にさせてたまるか! と、反面教師にして日々奮闘しています。過去の悲しい経験があったからこそ、今の温かな家庭の尊さを誰よりも感じることができています。
【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。