筆者の先輩Kさんは、独身を貫くと決めていましたが、60歳で思いがけず結婚しました。長年憧れていた“家族との時間”を手に入れ、今では子どもや孫に囲まれて幸せに暮らしています。人生にはどんな可能性もあるのだと感じさせてくれるエピソードです。
憧れの先輩
独身で仕事をバリバリこなす先輩Kさんは、まさに私の憧れでした。
自立していて、女性らしい気遣いもできる人。誰に対しても優しく、職場の誰もが一目置く存在でした。
そんな先輩は「私は生涯独身でいくの」と宣言し、自分の理想を形にした家まで建てたのです。
ひとりで生きる覚悟を持ち、その道を軽やかに歩くKさんは素敵でした。
先輩の本音
けれど、ときどきふとした瞬間に胸の内をこぼすことがありました。
「子どもや孫がいないと寂しくなるときがあるのよねぇ」
「お盆やお正月に家族が集まってワイワイしているの、いいよね」
そんな言葉を聞くと、強く見える人も心の奥には揺れる気持ちを抱えているのだと気づかされました。