血の繋がった家族だから、ずっと仲良しでいたい。そう願うのは、誰しも同じでしょう。しかし、人生の様々な局面で、その親密さが思わぬ壁となって立ちはだかることがあります。今回は筆者の知人A子さんの、近すぎるゆえに悩ましい姉妹間でのお話です。

私はどうしたらよかったのだろう。正解が分からないけど、また仲直りしたい

「今僕たちは不妊治療中で。この間の結果が、上手くいかなかったんです」
「改めてA子さんの子どもを見て、『妹は妊娠して出産しているのに、なんで私は』と、かなりショックを受けてしまっていて……」
「『もう私は途中で帰らせてもらうから、あとの説明をしてほしい』と言われていました」

そう姉の夫が俯き加減で言ったのですが、A子さんはショックで言葉が出ませんでした。
すぐに母が姉に電話したのですが、

「だから今はそっとしてって言ったじゃない!!」
「子どものいない私より、A子と孫と楽しく過ごしたら!?」

そう姉の泣き叫ぶ声は大きく、横に立っていたA子さんにも聞こえてしまいました。
その後はかなり気まずい空気のまま、お正月は終わったのです。

それから数年経ちますが、姉とは会えていません。
正月もA子さんと日にちが被らないように帰省しているらしく、明らかに避けられ続けているのです。

あの時、私には姉の苦しみを想像する力が足りませんでした。自分にとっては自然な喜びが、姉にとってはどれほどの苦痛になっていたのか、理解できていなかったのです。
かつて、私は自身の子どものことを「姉も喜んでくれている」と安易に解釈していましたが、姉の気持ちを考えると、私も姉に対する配慮がもっと必要だったのかもしれないと、反省しています。

昔のように仲良し姉妹に戻るために、今は連絡を待つことも一つの配慮だと考え、次に会う時、私からどんな言葉をかけるべきか、もっと姉の気持ちに寄り添える自分でありたいと思います。

【体験者:30代・女性OL、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Yuki.K
飲み歩きが趣味の元キャバ嬢。そのキャリアで培った人間観察力でコラムを執筆中。すっと人の懐に入ることができる天然人たらしが武器。そのせいか、人から重い話を打ち明けられやすい。キャバクラ勤務後は、医療従事者として活躍していたが出産を機に退職。現在はこれまでの経験で得た人間関係を取材に生かし、主に女性の人生の機微を記事にするママライター。