筆者の知人・加奈さん(仮名)の職場では、育休明けで時短勤務になった先輩に「しわ寄せが来る」と不満の声が上がっていました。ところが部長の一言で、職場の空気が一変したそうです。

不満が募る職場

育休明けの先輩が、時短勤務でリモートワークも併用するようになり、若手社員たちの愚痴が止まりませんでした。

「しわ寄せが来るんだよね」

「子持ちは楽でいいよね」

加奈さん自身も、業務負担が増えたことに複雑な思いを抱えていました。

部長が切り出した話

ある日、部長が全員を集めました。

「時短勤務について話がある」

配慮を求める話かと思いきや、部長は静かに語り始めました。

「最近、社内であまりよくない空気を感じている」

「君たち、彼女がどれだけ努力してるか知ってるか? 朝5時起床で家事と育児。定時退勤しても寝るのは深夜。土日も休めない」

「君たちが飲み会してる時間、彼女は子どもを寝かしつけてる。それで“楽”だと思うのか?」

さらに続けます。

「私も2歳の子育て中だけど、1日子守りするだけでわかる。会社のどのプロジェクトより難しい」