一瞬のスキが招いた事態
必死に娘を押さえようとした、その瞬間、振り返ると、息子が外しかけていたベルトの隙間を縫うように、チャイルドシートから身を乗り出していました。
止める間もなく、息子は車外へ体勢を崩してしまいました。
一瞬の出来事で、地面に落ちてしまったのです。
時間がスローモーションのように流れ、心臓がバクバク。慌てて息子を抱き上げ、頭から足まで震える手で確認しました。
予定を変更して病院へ
息子はもちろん大泣き、つられて娘まで泣き出し、買い物どころではありません。
そのまますぐに病院へ━━。
検査の結果を待つ時間が、こんなにも長く感じられたことはありませんでした。
医師から「大きなたんこぶはできていますが、異常はありません。今回は幸運でしたね。これからはより注意しましょう」と伝えられた瞬間、張りつめていた力が一気に抜けていきました。
ホッとして、子ども達を抱きしめました。
想定外の出来事
今回の出来事で痛感したのは、「子どもは予想外の動きをする」という当たり前のようで忘れがちな事実でした。
わずかな隙が、大きな危険につながったのです。
それ以来、ひとりで2人を降ろすときは、「まず荷物をまとめてから降ろす」「必ずどちらも視界に入れて声をかけ続ける」など手順を徹底し、一瞬たりとも意識を逸らさないよう気をつけています。
子育ては予測不能の連続ですが、小さな失敗やヒヤッとした経験も、大切な子どもを守るための教訓であり親として成長するための、ひとつの学びになりました。
【体験者:50代・男性会社員、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。