イベントの帰り、「せっかくだから食べて帰ろう」と軽い気持ちで私とママ友A子はファミレスに立ち寄りました。
食べ放題もあるお店にだったにもかかわらず、お互いの子どもたちが小さかった頃の感覚で「単品シェアにしようか!」と笑った私とA子が直面したのは、予想を遥かに超える成長期男子の食欲でした。
「まさか」青ざめる母たちの末路
ついに息子たちがお腹いっぱいになり、幸せそうにデザートを平らげたとき、私たちの戦いは終わりました。
しかし、本当の驚きはこれからです。提示された会計金額は、まさかの「一万円」超え! ファミレスでこんな金額になったのは初めての経験です。
A子と二人、思わず顔を見合わせて「……食べ放題にしておけば、安く済んだのにね」と、乾いた笑いを漏らしました。成長期の男の子の食欲を完全に甘く見ていた、私たち親の認識不足が招いた予想外の出費です。満腹で満足げな子どもたちとは対照的に、私たちの心は財布の中身と同様に寒々としていました。
しかし、これもまた、子どもたちの成長の証なのでしょう。次々と運ばれる料理をたくましく食べ続ける姿には、親としてどこか誇らしい気持ちがあります。ただ、一万円超えという現実を目の当たりにし、「これから節約生活をしないといけないな」と、喜びと切なさが交差する複雑な気分に包まれてしまいました。A子と「次からは絶対に食べ放題にする!」と固く誓い合ったのは言うまでもありません。あの日の出費は痛手でしたが、「成長期の胃袋」の恐ろしさを学んだ、忘れられない夜となりました。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:日向みなみ
出産を機に、子どもとの時間を最優先できる働き方を模索し、未経験からWebライターの世界へ。ライター歴10年の現在は、オンライン秘書としても活動の幅を広げている。自身の経験を元に、子育てや仕事に奮闘する中で生まれる日々の「あるある」や「モヤモヤ」をテーマに、読者のみなさんと一緒に笑って乗り越えるよう、前向きな気持ちになれるコラムを執筆中。