そんな時、悩みを打ち明けた友人の一言にハッとさせられたのです。
「お義母さんはあなたの料理が本当にまずいと思っているんじゃなくて、ただ嫌味を言いたいだけじゃない?」
私がどれだけ努力しても、義母はそもそも私を評価する気がないのだと、その時やっと気付きました。
「認められたい」を手放し……
「何をしても文句を言われるなら、もう頑張らなくていい」
そう割り切ると、心がフッと軽くなりました。
私は夫に「もう、お義母さんの嫌味に耐えられないの。あなたの実家で料理はしたくない」と正直な気持ちを吐露。
夫はようやく事の重大さを察してくれたようで、真剣な表情で「分かった。俺が何とかする」と約束してくれました。
自分を守る生き方へ
次の義実家への訪問時、いつものように私に料理をせがむ義母に、夫はきっぱりと「もうA子に料理はさせないでほしい」と言い、外食や惣菜を提案してくれました。
義母は不満顔でしたが、私はプレッシャーから解放され、心底ホッとしました。
それ以来、食事作りは夫が担当するか、外食するスタイルに。
相変わらず嫌味は聞こえてきますが、もう心を乱されることはありません。
誰かの言葉に潰されそうになったら、無理に戦わず、自分の心を守ることを最優先にしていい。
そう思えるようになった出来事でした。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。