合鍵を持つ義母のアポなし訪問に悩む、筆者の友人・麻美さん(仮名)。留守中に掃除され、冷蔵庫まで勝手にチェック。ある日帰宅すると、寝室のクローゼットまで開けられていて……。限界を感じた麻美さんが取った行動とは?

夫の言葉でハッとする

その夜、夫に相談したそうです。

「さすがにもう、限界かもしれない」

夫はしばらく黙って考えてから、ポツリと言いました。

「父が亡くなってから、母さんずっと暇なんだと思う」

麻美さんはハッとしたそうです。

義母は、行き場のないエネルギーを持て余しているだけなのかもしれない、と。

義母が輝き始めた

翌日、麻美さんは義母に提案してみました。

「お義母さん、掃除が得意なら、地域のシルバーサポートに登録してみませんか?」

最初は戸惑っていた義母。

でも登録後は、高齢者宅やお手伝いが必要なご家庭で掃除や買い物サポートをするように。

「ありがとうが嬉しいの」

義母の表情が、見違えるほど生き生きとしていったそうです。

アポなし訪問も自然に減り、今では月1回「今月は5件お手伝いしたのよ」と嬉しそうに報告に来るように。

義母には義母の輝ける場所がある。

それが何より嬉しいと、麻美さんは思っているそうです。

【体験者:30代・女性/介護ヘルパー、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。