家事や育児など、毎日目の回るような忙しさの中で、「私がやらなきゃ」とすべてを抱え込んでいませんか? パートナーともっと協力し合いたいのに、どう伝えていいか分からないと悩む人も多いようです。今回は、筆者の友人の体験談をご紹介します。

ワンオペの限界

娘が生まれてからというもの、私は“完璧な母親”であろうと常に必死でした。

家事も育児もひとりで抱え込み、「私が頑張らなきゃ」と自分を追い詰める日々。
夫は仕事を理由に家事や育児から目をそらし、私がSOSを出しても「俺も疲れてる」と言うばかり。

夜泣きの対応も離乳食作りも、ずっとひとり。
鏡に映る私の顔色は悪く、まるでゾンビのようでした。

そしてついに、ある朝キッチンに立った瞬間、プツンと糸が切れたように目の前が真っ暗になりました。
意識を失い、倒れてしまったのです。

遅すぎる謝罪と、心に湧き上がった冷たい絶望

救急で運ばれ、下された診断は「極度の疲労と睡眠不足」
無理をしすぎだと、医師にも厳しく注意されました。

家に戻ると、夫は沈痛な面持ちで「ごめん、何もできてなくて」と頭を下げました。
でも、その言葉を聞いた瞬間、私が感じたのは安堵ではなく、激しい怒りだったのです。

「倒れないと分からないの?」
「ここまでボロボロになるまで放置しておいて、今さら?」

「ごめん」で済む段階はとうに過ぎていて、私は夫に対して怒りを通り越し、深い絶望を感じていました。