出産は人生の大きな喜びですが、ときとして金銭感覚の違いから、大切な人間関係にひびが入ってしまうことがあります。筆者の知人A子は、友人B子へ心を込めて出産祝いを渡したものの、その直後に返ってきた言葉に絶句したそう。友人関係の難しさと切なさを感じるエピソードをご紹介します。
堅実な友人がくれた、温かい祝福
夫と「子供は3人欲しいね」と話していた私。結婚の翌年に待望の長女を出産すると、産後1カ月が過ぎたころに友人のB子がお祝いに駆けつけてくれました。
「A子おめでとう! 母子ともに健康で本当によかった」そう笑顔でお祝い袋とプレゼントを手渡してくれたB子。
普段は節約家で堅実な彼女が、私のために出費し、わざわざ足を運んでくれたこと。その気持ちが素直に嬉しく、胸が温かくなったのです。これが、私たちのお祝いのやり取りの始まりでした。
3回の出産祝いに対する、私なりの誠意
その後、私は立て続けに長男と次男を出産。その都度B子はわが家を訪れ、欠かさずお祝いを包んでくれました。彼女の律儀な振る舞いに、私は心から感謝していました。
数年後にB子が結婚。「子供は1人で十分かな」と話していた彼女は、宣言通り女の子を出産しました。
「今までの恩返しがしたい」。私は3回分の感謝を込め、相場よりも多めのお金と、彼女好みの健康グッズを用意しました。「困ったことがあったら何でも頼ってね」。そんな言葉をかけるつもりで、B子の家へと向かったのです。