「初心者でも大丈夫って言ったら、本当に“ど素人”が来て参ったわ〜」
そんな風に笑い合っている声が聞こえてきた瞬間、胸の内側がギュッと縮むような感覚に襲われました。
軽い冗談だったのかもしれません。でも“初心者ウェルカム”と言いながら、内心ではそう思っていたのかもしれない。
そう考えると、なんとなく息苦しくなってしまったのです。
あの言葉を聞いたあとでは、「大丈夫よ」という勧誘の言葉を素直に受け取ることができませんでした。
自分の心の声を最優先に
それ以来、私は誰かに誘われたとき、相手の言葉だけで判断しないようにしています。
自分の心の余裕がないときは無理をせず自分のペースを大事にする。
そのほうが気持ちをすり減らすこともなく、結果的に人間関係も穏やかに続くことに気づきました。
“自分の心を大切にする”という選択
丁寧に理由を伝えて断ること、自分の気持ちをごまかさないこと━━それは決してわがままではなく、自分を守るための大切な行動です。
気持ちをごまかして相手に合わせてしまうほうが、自分を苦しめるだけでなく、結果的に相手にも失礼になってしまいます。
人づきあいの距離感は、他人ではなく自分が決めていい。そう気づけたおかげで、私は以前よりずっと楽に人と向き合えるようになりました。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒヤリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大下ユウ
歯科衛生士として長年活躍後、一般事務、そして子育てを経て再び歯科衛生士に復帰。その後、自身の経験を活かし、対人関係の仕事とは真逆の在宅ワークであるWebライターに挑戦。現在は、歯科・医療関係、占い、子育て、料理といった幅広いジャンルで、自身の経験や家族・友人へのヒアリングを通して、読者の心に響く記事を執筆中。