これは、筆者が実際に体験した話です。
今から20数年前、社会人になるための準備として参加した外部研修での出来事。
ニコニコと笑顔が素敵な男性講師が、突如として鬼のような形相で激高!? その理不尽すぎる理由と、当時のトラウマを乗り越えて今思うことを綴ります。

衝撃の理由! 激怒のスイッチは「名前の記載漏れ」だった

講師の怒りは収まるどころかヒートアップする一方。
「わからないのか!?」と罵声を浴びせ続け、ついにその理由が明かされました。
それはなんと、「班の意見をまとめた紙に全員の名前が載っていない」という、たったそれだけのことだったのです。
もちろんミスはミスですが、人格を否定するほどの罵声を浴びせるようなことでしょうか? 講師はひと通り怒鳴り散らすと、「これが一流の社会人のしつけだ」と言わんばかりに満足げな表情を浮かべ、また元のニコニコ顔に戻ったのです。
その切り替えの早さが逆に不気味で、私はただただ恐怖しか感じませんでした。
「社会人になるって、こんな理不尽に耐えることなの?」と絶望した瞬間でした。

恐怖の研修を反面教師に。人を育てるのに「罵声」は必要ない

あれから20数年という月日が流れました。
幸いなことに、就職先であのような理不尽な上司に出会うことはなく、私は平和に社会人生活を送ることができました。
そして今、私は部下や後輩を指導する立場になり、指導をする中で心がけているのは、「感情任せに怒らないこと」

あの時の講師の顔が、私にとっては最強の反面教師となっているのです。
ミスをしたとしても、理由を聞き、次はどうすれば良いかを一緒に考える。
人を育てるために、恐怖や罵声は1ミリも必要ありません。
あの日のトラウマは、「絶対にあの講師のようにはならない」という強い信念を私に与えてくれたエピソードでした。

【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:日向みなみ
出産を機に、子どもとの時間を最優先できる働き方を模索し、未経験からWebライターの世界へ。ライター歴10年の現在は、オンライン秘書としても活動の幅を広げている。自身の経験を元に、子育てや仕事に奮闘する中で生まれる日々の「あるある」や「モヤモヤ」をテーマに、読者のみなさんと一緒に笑って乗り越えるよう、前向きな気持ちになれるコラムを執筆中。