年末は何かと忙しない時期。仕事や家のことに追われ、余裕を失ってしまいそうになることもありますよね。しかし、そんなときでも優しさは忘れたくないものです。今回は、筆者の友人が昨年の大晦日に体験したエピソードをご紹介します。
たった一言の魔法
レジにいた若い女性店員が、疲れた私を気遣うようににこやかに見つめ、「1年間お疲れさまでした!」と、優しい声で言ってくれたのです。
その一言は、疲れ切っていた私の心に、じんわりと染み渡りました。
まさか、見知らぬ場所で、見知らぬ誰かに労いの言葉をかけられるとは。
一瞬、思わず涙が溢れそうになりました。
優しさが繋ぐ新年への希望
彼女自身も、大晦日という日に働いているはずなのに。
私を気遣ってくれたその優しさに、心があたたかくなるのを感じました。
ただ「お疲れさま」と言われるだけで、こんなにも救われることがあるなんて。
その温かい言葉は、私の暗く重たい大晦日の心をそっと支えてくれたのです。
「どうして私だけ」といつまでも思い続けるのではなく、新しい年は、私も誰かに優しい言葉をかけられる人でありたい。
そう強く思った、特別な大晦日でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。