ここ数年、様々な理由から年賀状じまいをする人が増えています。しかし、実際に年賀状のやり取りを辞めようとしても、相手との価値観の違いから難しいケースがあるようです。今回は「年賀状じまいで起きたトラブル話」を筆者の知人から聞いてきました。

友人A子からの連絡

いざ「年賀状じまいをします」と友人たちに連絡すると、ほとんどが「分かったよ!」とあっさり了解してくれてホッとしました。

しかし、そのうちの一人A子から「もう友達じゃないってこと?」と問い詰められたのです。そういう意味ではないと伝えても、「すごくショック。ずっと友達だと思っていたのに」とA子はなかなか納得してくれませんでした。

A子は高校時代の友人で、毎年気合の入った家族写真の年賀状を送ってくる子です。長年会っていないのですが、彼女にとって年賀状は友人たちとの繋がりを感じさせる大切なツールだといいます。

正直なところ、以前は「近況報告という名の幸せアピール」のように受け取ってしまっていた部分もありましたが、彼女の話を聞くうちに、それが彼女なりの友情の繋ぎ方だったのだと気づかされました。

価値観は人それぞれ

そんなA子に対し申し訳なさを感じた私は結局、A子とだけ年賀状のやり取りを続けることにしました。

自分にとっては「辞めたい習慣」であっても、A子のように年賀状を重要だと考える人もいるので、完全に辞めたいと思っても一筋縄ではいきません。年賀状じまいは、単なる事務的な手続きではなく、相手との関係性を見つめ直す作業でもあります。

できるだけ不快に思われないためにも、一律に辞めるのではなく、相手の気持ちを考えて誠実な対応をする必要があるでしょう。今回の経験は、人それぞれの「繋がりの形」の大切さを考えるきっかけになりました。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。