筆者の友人Aの話です。
結婚してからずっと、クリスマスケーキは夫の取引先で購入してきたA。
「好きな味を選べない」という小さな我慢を重ねてきました。
夫の異動でついに「自由に選べる」と思った年、帰宅した夫の手には例年と同じパンフレットが……。
結婚してからずっと、クリスマスケーキは夫の取引先で購入してきたA。
「好きな味を選べない」という小さな我慢を重ねてきました。
夫の異動でついに「自由に選べる」と思った年、帰宅した夫の手には例年と同じパンフレットが……。
毎年、取引先で決まるクリスマスケーキ
クリスマスシーズンになると、どのケーキを選ぼうかと心が浮き立つもの。
独身時代は、ショーケースの前で悩むのも楽しく、友人と人気のケーキ店を巡るのが恒例でした。
「私はこっちのケーキを買うから、あとで半分こしよう」
そんなふうに話しながら、それぞれ別のお店を選んで楽しんでいました。
しかし結婚してからは、夫の仕事の取引先を応援するためという理由で、夫に渡されたパンフレットから選ぶことに。
「今年はどんな味かな」と考えるより、「どの会社から頼むか」という選択に変わっていました。
我慢が積み重なっていく日々
営業職の夫には取引先が多く、毎年いくつものパンフレットを持ち帰ってきます。
「こっちは生ケーキ」「こっちはアイス」と言いながら、Aは種類ごとに仕分け。
家に何個もケーキはいらないため、同じパンフレットの中から別の商品を選んで帳尻を合わせる、そんな工夫で、毎年やり過ごしてきました。
冷蔵庫や冷凍庫を整理するのも、もはや恒例行事。
本当は気になっていた洋菓子店がありましたが「仕事関係を優先するのも夫の顔を立てること」と、自分に言い聞かせていたのです。