近くに住む義母との関係に、ある時ふとしたモヤモヤを感じた友人。
その気持ちの背景にあったものとは……。
日常の中で気づかされた、大切な気持ちのやり取りを描いたエピソードです。
本当は頼りたかった義母
「もしかして、私たちのことをあまり頼りたくないのかな……?」
そんな思いが頭をよぎり、夫にさりげなく聞いてもらうと、義母の口から返ってきたのは思いがけない言葉でした。
「本当は助けてもらえたら嬉しい。でも、迷惑がられたらどうしようって思うと、怖くて言えないのよ」
その言葉を聞いて、胸がギュッと締めつけられる思いがしました。
心の距離を縮めた一言
「私に頼るつもりがないんだ」と思っていたのは、ただの思い込みだったと気づかされました。義母は、私たちを遠ざけていたのではなく、迷惑がられるのではないかと不安だったのです。
振り返れば、私も「心配してるから、頼ってくださいね」と正面から伝えたことがありませんでした。だからこそ、ちゃんと伝えようと決意し、義母に話す時間をつくりました。
「お義母さん、私はもっと頼ってもらえると嬉しいです」
そう伝えると、義母の顔がパッと明るくなったのを、今でも忘れられません。
少しずつ歩み寄っていけたら
それ以来、義母から「ちょっと聞いてくれる?」と声をかけられることが増え、以前よりずっと心の距離が近づいた気がします。
モヤモヤの正体は、“気持ちのすれ違い”だったのかもしれません。
これからは無理をせず、遠慮もせず、少しずつ歩み寄っていけたらいいなと、改めて感じています。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。