お盆やお正月に親戚宅を訪れると、人が大勢集まってそれは賑やかだった記憶があります。
筆者の友人Y子はそんな騒がしい場と親戚からの声かけが苦手でしたが、そんな中にも特別な人はいて……

明るく寄り添ってくれる存在

「はいはい、Y子もK子もどっちもとっても可愛いんだから比べないの!」
こんな時、いつも明るく助け舟を出してくれるのが父方の叔母でした。

明るくユーモラスでいつもさりげなく場を和ませてくれる存在です。
Y子はこの叔母が大好きでした。

ある時Y子は叔母からこんな話を聞きます。
「こういう親戚の集まりって、私が子どもの頃からあるけど、私もよくいとこたちと比べられたのよ。ほんと何年経っても会話の内容が同じで笑っちゃうよね」
明るい叔母でしたが、彼女も子どもの頃はY子と同じように親戚たちの話のネタにされていたようです。

時は流れて

それから数年後、大学進学を機に地元を離れたY子はこれまでのように親戚宅を訪れる機会はめっきり減りました。

今だったら私も叔母さんみたいに笑って受け流せるかな?
現在は結婚し、母になったY子。
地元に帰省する度、親戚宅の広い畳の広間と叔母の優しい笑顔を思い出します。

【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。