Y子は子どもの頃、お盆やお正月に親戚宅に行くのが憂鬱でした。親戚宅では行事ごとにたくさんの親族が集まり、畳の広間で宴会が繰り広げられるのですが、年に2回ほどしか会わないY子にとっては顔も名前も覚えられない親戚が多いのです。
さらに親戚たちはY子を見ると、必ずと言っていいほど容姿が良くて勉強も良く出来るいとこのK子と比べてくるのです。酒が入って陽気になり、面白半分に言っているだけなのかもしれませんが、Y子にとってはとてもイヤな気持ちになる時間でした。