筆者の知人、A子さんのお母さんは、A子さんの友達付き合いに干渉してくるような人でした。A子さんが高校最後の年に、ついに我慢の限界を感じる出来事があって──。

過干渉な母

私の母は、私の友達付き合いに干渉してくる人でした。

小学生のときは、友達とのことを根掘り葉掘り聞かれ、少しでもマイナスなことがあると「あなたは嫌な思いをしたのね?」と強引に結論付け、友達のお母さんにクレームを入れるような人でした。

友達が段々と疎遠になっていくのが嫌で、母にはなるべく友達のことを話さないようにしていました。

高校三年生の春、ある出来事が

しかし、高校三年生の春、部活の最後の大会に出たいと母に言ったときのこと。大学受験を控えていた私は、母に大会への出場を反対されました。それでも出場したいと言うと、「無理やり大会に出場させられてるのね?」と、部長の子のお母さんにクレームを入れようとするのです。

部長の子は、私がこれから先も仲良くしていたい親友でもあったので、これ以上、大切な人を母の理不尽な干渉で傷つけられたくないという強い怒りと、同時に「自分で守らなければ」という決意が込み上げ、「絶対に何もしないで」と母に伝え、大会に出場しました。母は、「受験に落ちたら部長のせい」とまで言いだす始末でした。

その後、私が選んだ道は

その後、大会を終えた私は受験モードに切り替え、志望校に合格しました。

ただこの一件で、母の干渉に我慢の限界を感じた私は、「友達選びは私がする。私の人生の責任は私が持つ。母に人生を左右されてたまるか」と心に決め、大学進学に伴い家を出ることにしました。

母とは疎遠になりましたが、これは親を否定することではなく、私が自立するために必要な決断でした。私の選んだ道は間違ってないと思っています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Emma.I
長年人事業務に携わり、働き続ける人々の本音や葛藤に触れてきたライター。
現在は仕事や自身の育児を通じて得た経験を元に、誰かの心に寄り添い、クスッと笑えるエピソードを執筆中。特に、女子中高出身者の視点やグローバル企業出身者の視点からの記事を得意とする。