リハビリを全然しない母
私の母は足が不自由で、医者から「リハビリをしっかりしないと、歩けなくなりますよ」と言われていました。家族として何度もリハビリを勧めたものの、母は「年だから仕方ない」と言って、なかなかその気になりませんでした。どれだけ強く言っても、母には響かないようでした。そんな中、ある日、思いがけない言葉が母の心を動かしました。
孫の一言が心に響いた
その日、息子が母に向かって「バァバ、一緒に公園に行きたいのに、そのままだと行けないから悲しい」と言ったのです。その一言を聞いた瞬間、母は黙り込みました。そしてしばらくしてから、嬉しそうに「そんなふうに言ってもらえて嬉しい」と言い、孫の思いを深く感じている様子を見せました。その言葉が母に響き、何かを決心したようでした。
母の変化とリハビリの再開
その後、母は毎日リハビリを欠かさず行うようになりました。最初は少しの歩行でも疲れていた母が、次第に歩く距離が増え、徐々に歩けるようになっていきました。息子の純粋な一言が、私たちが何度言っても届かなかった母の心に届いたのです。孫の言葉が、母にリハビリを続ける力を与えたのだと実感しました。
孫との約束と母の成長
それから半年後、母はついに孫と一緒に公園に行けるようになりました。二人は嬉しそうに手をつないで歩き、私もその光景を見て心から嬉しく思いました。息子の一言が、母を変え、リハビリを続ける意欲を与えてくれたのです。今では、母は自信を持って歩けるようになり、孫との時間を楽しむことができています。
言葉の力を実感した瞬間
この出来事を通じて、私は言葉の力の大きさを改めて感じました。家族や周りの人にとって、心からの思いを素直に伝えることがどれほど大切かを実感しました。孫の一言が母に力を与え、私たち家族もその成長を見守ることができたことが何よりの喜びです。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:北田怜子
経理事務・営業事務・百貨店販売などを経て、現在はWEBライターとして活動中。出産をきっかけに「家事や育児と両立しながら、自宅でできる仕事を」と考え、ライターの道へ。自身の経験を活かしながら幅広く情報収集を行い、リアルで共感を呼ぶ記事執筆を心がけている。子育て・恋愛・美容を中心に、女性の毎日に寄り添う記事を多数執筆。複数のメディアや自身のSNSでも積極的に情報を発信している。