今回は、筆者の友人がカフェの店長として悩まされたおしゃれ大好きな女子大生とのトラブルを紹介します。
飲食店特有のルールを説明しても理解してくれないもどかしさ
B子に飲食店の事情や店の方針を丁寧に説明しても、「海外では〇〇だ」「でも、友人の働いている店では〇〇ですよ」「髪の毛しばりなさいっていうルールはそもそも……」などと反抗を繰り返すばかり。また、少しきついことを言えば、「パワハラだ」などと言われることも懸念されました。
雇った人を解雇するのも難しく悩んでいたところ、B子は長く働くパートさんからネイルについて注意を受け、怒りを爆発させ、その場で退職を宣言。B子は「こんな店、辞めます」と声を張り上げ、出て行きました。
心優しいA子はB子のことを内心心配しています。学生のうちにバイトで失敗を重ね、そこから学び、大学卒業後は企業に馴染んで欲しいというのがA子の胸中です。また、語学ができるのに、周囲とトラブルを起こしてばかりいてはもったいないとも思っています。
今回の経験から、A子は「ルール順守」に関する意識の重要性を再認識しました。職業によっては従業員の安全性確保のためにも、多様性の時代であっても服装のルールを定め続けなければなりません。
A子は今後、採用面接時において、語学力などのスキルだけでなく、飲食店の衛生管理に関するルールを具体例(ネイル、髪型など)を挙げて丁寧に説明し、その場できちんと同意を得るなど、初期段階での認識合わせを徹底することを決意しました。
【体験者:30代・会社員女性、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞な
どに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:太田あやこ
大学でジェンダーや女性史を学んだことをきっかけに、専業ライターとして活動中。自身の経験を活かしながら、幅広い情報収集を行い、読者に寄り添うスタイルを貫いている。人生の選択肢を広げるヒントを提供し、日々の悩みに少しでも明るさをもたらせるよう、前向きになれる記事づくりに取り組んでいる。