デリカシーがない義母
A子の義母は一言で言えば、「思ったことをすぐに口に出してしまう」人です。先日、義母から「おばあちゃんは元気にしてる?」と聞かれたA子。しかし、A子の祖母はすでに他界しており、義母もそのことは知っているはず……。どういうことかよく分からなかったのですが、よくよく義母の話を聞いていると、どうやらおばあちゃんとはA子の実母のことだったのです。
同世代のはずなのに……
実際のところ、A子の実母は義母よりも2歳年上なだけで同世代です。にもかかわらず、実母のことを「おばあちゃん」呼ばわりしてきた義母。いくらなんでも嫁の母を「おばあちゃん」と呼ぶのは、失礼にもほどがあるのではないかと、A子は言葉を失ってしまいました。
普段、義母に対してイライラすることがあれば、夫経由でそれとなく言ってもらっていたのですが、このときはあいにく夫は不在でした。また夫から伝えてもらおうかとも思ったのですが……。
A子の逆襲
このときばかりは、あまりに実母に対して失礼で軽んじられているように感じたため、A子は「母はまだまだ若いのでとっても元気です!」と、いつになく大きな声で返事をしました。義母は、普段おっとりした性格のA子の返事の勢いがあまりによかったので、びっくりした様子……。「ならよかったわ!」と言いながら、そそくさと孫の方に向かって去っていったのでした。
義母に悪気はなかったのかもしれません。しかし、悪気がないからこそ、配慮のない言葉が次々と出てくるのかもしれない、とA子は感じたそうです。この一件を通して、A子は「自分よりも、親を軽んじられることのほうが辛い」と気づいたと言います。
言いにくいことでも、自分の親や自分自身を大切にするために、その場で毅然とした態度を取ることも重要なのかもしれませんね。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:ichika.K
2児の育児を機に、ママの悲喜こもごもを描くライターとしての活動をスタート。子育てメディアなどの執筆を経て、独立し現在はltnでコラムを連載中。大手企業の総合職でのOL経験、そこから夫の単身赴任によりワンオペでの育児を行った経験から、育児と仕事を両立するママの参考になる情報を発信すべく、日々情報をリサーチ中。