テーマパーク帰りの深夜手前、筆者の友人・由香さん(仮名)一家がタクシーに乗車。疲れ切った体を休めていると、車は明らかに違う方向へ。運転手に声をかけたその瞬間、返ってきた言葉に背筋が凍りました。
運転手の口がパクパクと
夫が再び声をかけようとしたその瞬間、運転手の口がパクパクと動き出したのです。
「どうしました? いったん車寄せましょう!」
由香さんが促し、夫が「寄せて!」と大声で指示しました。
ようやく停車し、夫が後部座席から急いでサイドブレーキを引く。
半年前に義父が脳梗塞を起こした経験があったため、すぐに異常に気づいたのです。
救急車を呼び、運転手は搬送されました。
命を救った、あのときの判断
乗り換えた別のタクシーでようやく帰宅したのは夜11時。
家族全員ぐったりで、さすがに疲労感です。
翌日のスケジュールは急きょキャンセル。
しかし後日、タクシー会社からお詫びとお礼の連絡が入りました。
あのときの判断が運転手の命を救ったそうです。
「まさか、あんなことになるなんて」
楽しかったはずの旅行の帰り道が、命を預かる緊迫の時間に変わった夜。
由香さんたち一家の冷静な対応が、運転手の命をつないだのです。
【体験者:40代・女性/会社員、回答時期:2024年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:神野まみ
フリーランスのWEBライター・コラムニスト。地域情報誌や女性向けWEBメディアでの執筆経験を活かし、医療・健康、人間関係のコラム、マーケティングなど幅広い分野で活動している。家族やママ友のトラブル経験を原点とし、「誰にも言えない本音を届けたい」という想いで執筆を開始。実体験をもとにしたフィールドワークやヒアリング、SNSや専門家取材、公的機関の情報などを通じて信頼性の高い情報源からリアルな声を集めている。女性向けメディアで連載や寄稿を行い、noteでは実話をもとにしたコラムやストーリーを発信中。