お見舞いは、病気や事故などに遭った人を慰めたり励ましたりするために訪問すること。相手を思う気持ちから行くもので、本来は義務や労働ではありませんよね。今回は、そんなお見舞いに関する身近な人の発言にドン引きした経験のある筆者の知人、Mさんのお話です。
そして退院の日も、義妹はやってきました。
「お兄ちゃん退院おめでとう!」
お見舞いに来るときも退院の日も義妹はいつも手ぶらでしたが、旦那さんは何回もお見舞いに来てくれる気持ちが嬉しいのか、ニコニコしています。
そして入院費を清算し、帰りのタクシーを待っているときでした。
「私がお見舞いに来た日当、保険金から出してくれる? お兄ちゃん保険金出るんでしょ」
義妹が笑顔で口にした言葉に、Mさんも旦那さんもビックリ。
「心配して見舞いに来てくれてたんじゃなかったのか……」
Mさんには、義母から旦那さんの保険金について聞いた義妹がお見舞いに来て世話を焼き、その対価をもらおうとしていたように見受けられました。
「もう帰ってくれ!」
旦那さんは激怒し、義妹に交通費だけ渡して帰らせたそうです。
お見舞いの日当なんて、青天の霹靂ですね。心配してくれていると思ったら、まさかのお金目当て。旦那さんはさぞかし落胆したことでしょう。人の親切には心から感謝しつつも、金銭が絡む場合には冷静な視点を持つことの重要性を学びました。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。