自慢の料理を披露
親しい友人たちを自宅に招いて、ささやかなホームパーティーを開いた時のことです。
料理が大好きな私は、とっておきの手料理をいくつか振る舞いました。
中でもみんなに好評だったのが、私が長年の試行錯誤の末に完成させたオリジナルの鶏肉料理。
その料理を食べた友人のひとりE子は、よっぽど気に入ったのか、何度も「どうやって作ったの?!」と聞いてきました。
執拗なお願いに負けて
自分で生み出したレシピなので、最初は教えるのを迷いました。
でもE子は「ケチ!」「親友なのに教えてくれないの?」と、まるで子どものようにしつこく迫ってきます……。
その熱意に負けてしまい、私は渋々、作る際のポイントや調味料の分量をE子に教えてしまったのです。
SNSで見た衝撃の投稿
しかし、それから数週間後、E子のSNSを見て、私は思わずスマホを落としそうになりました。
そこには、私の鶏肉料理と瓜二つの写真が。
キャプションには「私が開発したオリジナルレシピ♡」と書かれていたのです!
まさか、私が教えたレシピを一言の断りもなく、あたかも自分のもののように「オリジナル」として公表するなんて。
怒りというより、信じられない思いでした。
一線を引く勇気
すぐにE子に連絡して、「あのレシピ、私が作ったものだよね? 前に教えたばかりじゃない?」と尋ねました。
するとE子は「プロの料理本に載っているようなものじゃなくて、個人で考えたものでしょ? そんなに目くじら立てること?」と、私のオリジナリティを軽んじるような発言をしたのです。
あまりの無神経さに、唖然……。
どんなに親しくても、思いやりや礼儀を欠いた関係は続けられないと悟りました。
このことをきっかけに、私はE子と距離を置くことに決めました。
自分の心を守るためには、時には勇気を出して関係を見直すことも必要だと、痛感させられた出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。