筆者の話です。
母によく「言われる前に動きなさい」と言われて育ちました。
子どもの頃はその意味が分からず反発していましたが、大人になってから、その言葉の本当の意味に気づく出来事がありました。
母によく「言われる前に動きなさい」と言われて育ちました。
子どもの頃はその意味が分からず反発していましたが、大人になってから、その言葉の本当の意味に気づく出来事がありました。
社会に出て、母の言葉を実感する
社会に出てから、ふと母の言葉を思い出すことが増えました。
相手の立場で考えて動くと、物事がスムーズに進むことが多いのです。
「これをしておくと楽になる」と思えるようになってからは、自然と「先を見て動く」ことが習慣になっていきました。
旅行会社で宿泊の手配をしていた私は、足元に不安のあるお客様の宿泊手配をするとき、「エレベーター近くのお部屋にしておきますね」とお伝えしたり、「車いすは必要ですか?」と提案したりしました。
そんなやり取りを重ねるうちに「思いやりの先回り」が、相手の安心を生むことを感じました。
厳しい言葉の中にあった優しさ
今では、母の口ぐせを思い出すたびに背筋が伸びます。
そして自然と周りを見回して、次にやることがないか探してしまうのです。
その先にあるのは、誰かが少しでも気持ちよく過ごせたらという願い。
「言われる前に動きなさい」
厳しく聞こえていたあの言葉は、実は人を思いやる「訓練」だったのかもしれません。
当時はうるさく感じていたのに、今ではその一言が、心の支えになっています。
【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。