約束に胸を躍らせる息子
小学4年生の息子が、同じクラスのA君と学校のお祭りに行く約束をしたと言ってきました。
息子はお祭りを以前からとても楽しみにしていて、友達同士で行くのは今回がはじめて。「A君と屋台から回ろうって話してるんだ」と嬉しそうに話していました。
当日の朝、急いで待ち合わせの公園に向かった息子。私は普段から息子に子供用GPSを持たせています(安全確認のため)。GPSで学校に向かったことを確認したあと、自分も行きたいとはしゃぐ下の子を連れて学校に向かったのですが……。
約束の時間に現れないA君
私たちが学校の玄関に到着すると、焦った様子でこちらに走ってきた息子。そして「A君がいないの!」と訴えてきたのです。その後、息子と学校中を探すもA君は見つかりませんでした。
私は落ち込む息子に「もしA君が見つかったら一緒に行こう。それまでは家族で回ろうね」と伝えました。
予想外な展開にショック
しばらくお祭りを楽しんだ後、私は一人でトイレへ行きました。その時男の子グループと一瞬すれ違いました。そして、その中にA君が混ざって行動しているのを見てしまったのです。
「息子との約束はどうなったの?」と私は強い疑問の感情でいっぱいになってしまいました。
翌日、「A君が、昨日風邪で行けなかったって言ってた」と報告してきた息子。この時私は、事実の食い違いに戸惑いを覚えたのでした。
友人トラブルから学んだこと
実は、A君には前にも約束をすっぽかされたことがあります。そんなA君と二人で行くと聞いた時から少し心配はしていたのですが、楽しみにしている息子を止めることはできませんでした。
ただ、繰り返しトラブルが起きた以上、放っておくわけにはいきません。
私は息子に、今回の出来事について冷静に話し合いました。「A君との約束が、今回もうまくいかなかったね。今後は約束をする時、合流できなかった時のことも決めておいたり、ほかのお友達も交えて遊んだ方がいいかもね」と伝えました。すると息子も「分かった」と頷いたのでした。
その後、息子は自分の中で友人との関係や約束について考え、自らA君との距離を見直すようになり、他の友達と遊ぶようになりました。今回の経験から、友人関係について自分なりに学んだようです。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:花澤ひかる
主婦ライター。ママ友たちからの悩みを聞くうちに、この声を世に届けたいと、ブログなどで活動を開始し、現在はltnライターに転身。主婦目線を大事に、ママ世代へのフィールドワークと取材を行い、そのリアルな思いをコラムにすることをライフワークにする。