もし、そこで夫の趣味とはかけ離れたものを見つけてしまったら?
筆者の友人A子の体験談をお届けします。
怪しいぬいぐるみ
A子の夫は単身赴任中。
ある時、夫の赴任先の住まいに行ったところ、棚の中に手のひらサイズのぬいぐるみを見つけました。しかし、夫の性格上、ぬいぐるみを自分で購入するとは思えません。
まさか、女性からのプレゼント……?
短絡的な考えだとは思いましたが、それくらい違和感があったのです。
夫からのビデオ通話
A子の家では、夜仕事から帰って来た夫とビデオ通話をするのが習慣。
その日も、いつものように夫からビデオ通話の着信があり、話していた時のこと。
夫がおもむろに、あのぬいぐるみを取り出し
「B子~、これ見て~」
と娘のB子を呼びました。
B子は小学5年生。
お年頃なのか、父親に対して冷たい態度を取ることが出てきました。
「何?」
めんどくさそうにスマホの前に来たB子に、夫はぬいぐるみを見せ、
「これ、お父さんも買ったんだよ!」
満面の笑顔で言いました。
あぁそうだ、あのぬいぐるみのキャラ、B子が好きなものだった。
A子は思い出しました。
B子もツンとしているとはいえ、そこは可愛いもの好きの女子。
自分の好きなキャラのぬいぐるみを見て、
「わぁ、可愛い!! いいなぁ」
かなり食いついています。
娘とたくさん話したいために
どうやら夫は、娘との話のネタにしたくて例のぬいぐるみを購入したようです。
娘を溺愛している夫。
多感な時期にそばにいないことで、存在を忘れられないようにと考えている様子。
次はもっと大きなぬいぐるみを買うのかな?
夫の住まいが可愛いものでいっぱいになるかもしれないな、とA子は想像してくすっと笑ってしまうのでした。
【体験者:40代・女性パート、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。