筆者の体験談です。
順番待ちの最中に
ある日、友人とファミレスへランチに行った時のことです。
店内は混雑していたので、私たちは受付を済ませ、自分の番号が呼ばれるまで壁際にあった椅子に座って待っていました。
友人とおしゃべりしていると、不意に、
「あの、すみません、写真を撮ってもいいですか?」
と若い女性から声をかけられました。
え? 写真? 私が?
突然の声かけに私は大いに戸惑いました。
私は有名人ではありませんし、写真を撮られるような覚えが全くなかったからです。
振り返ればそこに
どうしよう、誰かと間違えているのかな?
逡巡していると横から友人が、
「これのことじゃないかな?」
と、後ろの壁を指さしました。
振り返ると、壁一面に大きく描かれたイケメンたちと目が合いました。
あ、そういえば。
入店したファミレスは、時折アニメやゲームとコラボをしており、コラボ期間中は店内のいたるところにキャラクターの秀麗なイラストが見受けられます。
今回は待合スペースの壁に5人組のイケメンが大きく描かれていました。
どうやら女性はこの壁のイラストを撮りたかったらしく、端っこの方にいた私たちに念のため了承を取ってくれたようです。
事実を知って赤っ恥
「あぁあ、どうぞ! 気づかずにすみません!」
自分が写真に収まるのかと勘違いしていた私は、恥ずかしくてうろたえながらさらに端っこに移動しました。
うわぁ私、勘違いも甚だしい……しかも写真を撮りたい人の邪魔になってたかも。
恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいになってしまった出来事でした。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:田辺詩織
元医療事務、コールセンター勤務の経験を持つ在宅ワーカー。文学部出身で、文章の力で人々を励ましたいという思いからライターの道へ。自身の出産を機に、育児ブログを立ち上げ、その経験を生かして執筆活動を開始。義実家や夫、ママ友との関係、乳幼児期から中学受験まで多岐にわたる子育ての悩みに寄り添い、読者が前向きになれるような記事を届けている。