ママ友グループLINE
私には、息子の小学校で仲良くなったママ友たちとのLINEグループがありました。
平和な空気が流れる中、ある日、グループに異変が……。
通知を見ると、ママ友の一人、Aさんが、誰にも断りなく自分の夫をグループに突然参加させたのです。
「監視されている」という不快感
グループのメンバーは全員、顔見知りのママ友ばかり。
そこに、何の挨拶もなく、経緯の説明もなく、顔も知らないAさんの夫が無言で存在している。
その瞬間、私たちの会話はピタリと止まりました。
誰一人としてメッセージを送らなくなり、グループは張り詰めた空気に。
Aさんの夫自身からも、リアクションもメッセージも一切ありません。
沈黙を破った私と冷え切った空間
私はクラスの共有事項などを連絡する必要があったため、意を決してLINEに投稿。
他のママ友たちはスタンプなどでリアクションを返してくれますが、Aさんの夫は相変わらず無反応。
一言、挨拶のスタンプ一つでもあればまだしも、ただただ「監視されている」という不快感がグループ全体を覆いました。
それからママ友LINEは投稿が減り、本当の情報共有だけ。
既読がつくだけの、冷え切った空間になってしまいました。
夫投入は「仕返し」の布石
後に、Aさんがなぜこのような行動に及んだのか、理由を知ったのです。
実は、Aさんはグループ内のBさんとうまくいっていませんでした。
以前、些細なことでBさんに意見を否定され、言い返されたことを根に持っていたAさん。
Aさんは、LINEグループ内に自分の夫という「監視役」を送り込むことで、Bさんを含む他のメンバーが自分に対して陰口を叩いたり、批判したりしないよう牽制していたと言うのです。
大人の線引き
夫を投入したのは、Bさんへの無言の圧力であり、「私に逆らうと、私の夫もこの会話を見ているぞ」という仕返しのメッセージだったのです。
自分の不満や仕返しのために、グループ全体の平穏を踏みにじるその行動に、心底ゾッとしました。
それから私はAさんとは距離を置くようになり、関わらないようにして自分の身を守ることにしたのです。
【体験者:30代・女性パート、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。