孤独を感じた子育ての日々
私は第一子を出産してから、毎日が手探りで不安の連続でした。
夫は仕事で帰りが遅く、日中は赤ちゃんと二人きり。
SNSでは楽しそうなママたちの写真が並び、正直「私は孤独だ」と感じていました。
そんなある日、気分転換に近所の公園へ散歩に出かけたのです。
公園での小さなきっかけ
ベンチに座って授乳を終えたとき、隣にいた女性が「同じ月齢くらいですか?」と声をかけてきました。その人がB子さんでした。
突然のことに驚きながらも話してみると、彼女の息子も私の子とほぼ同じ月齢。
おむつのサイズから夜泣きの悩みまで、共通点が次々に出てきて、気づけば1時間以上も話し込んでいました。
少しずつ深まる関係
それから連絡先を交換し、週に何度か公園で会うようになり、お互いのお弁当を持ち寄って一緒に食べるようになりました。
B子さんは明るくて頼りがいがあり、育児のちょっとした工夫を教えてくれる存在でした。
私も彼女に「一緒に頑張ろうね」と励まされ、気持ちが軽くなっていきました。
以前の孤独感は嘘のように薄れていったのです。
出会いがくれた安心感
ある日、子どもが熱を出して心細くしていたとき、B子さんが「大丈夫? すぐ行くから」と差し入れを持って駆けつけてくれました。
その瞬間、涙が出るほど嬉しくて、やっと「一人じゃないんだ」と思えました。
今では子ども同士も仲良しで、家族ぐるみの付き合いに発展しています。
あの日、公園で声をかけてもらわなければ、私は今も孤独に悩んでいたかもしれません。
ほんの小さなきっかけが、大きな出会いに繋がるのだと心から実感しました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。