知人A子さんが始発電車で経験した、静かな車内に響いた迷惑行為への対応を通じて、自分の中の小さな勇気と人の共感を実感した体験談。迷惑行為に声をかけたことで空気が一変し、周囲の温かさと自信を得た出来事です。

思わず口にした一言

気づいたら、私はその男性に向かって「すみません、音量下げてもらえますか? 眠っている方もいますので」と声をかけていました。
瞬間、車内から多くの視線が私に集まり、心臓が飛び出しそうになりました。
男性は睨むようにこちらを見ましたが、周囲の注目を集めたため、バツが悪そうに音を消しました。

車内の空気が変わった瞬間

その後、車内は再び静けさを取り戻しました。
すると近くの女性が小さな声で「言ってくれてありがとう」と微笑んでくれました。
私はホッとして、逆に胸が熱くなりました。
勇気を出したたった一言で、あの場の空気が一変したのです。
試験前の不安な気持ちも少し軽くなり、背筋を伸ばして会場へ向かいました。
あの日の経験は、今でも自分の小さな自信に繋がっています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。