商品売り場が荒らされている!?
私は大型ショッピングセンターの中にある手芸用品店でパートとして働いています。ある週末に閉店作業をしていたときの話です。翌日のオープンがスムーズにいくように、閉店作業のときに商品棚を整理するのですが、その日はボタンやワッペンゾーンが見たこともないくらい散らかっていました。細かい商品が多いので、商品が見やすいようにフックに吊るしてあるのですが、ほとんどが外されて下に落とされていたのです。中には、商品が袋から出されているものもありました。
防犯カメラに映っていたのは
急いで店長に報告し、あまりにもひどいので店内の防犯カメラを確認することにしました。防犯カメラで確認すると小学校低学年くらいの男の子二人が商品棚を乱す行為を行っていました。
二人は商品を乱雑に扱い、笑っているように見えました。そこへ母親と見られる女性がやってくると、見られないようにするためか、二人はその商品に近くにあった布をかけて隠したのです。母親は気付いていないようで、そのまま二人を連れて店外へ出て行ってしまいました。店長と二人、あまりにひどい行動に驚いて顔を見合わせました。
再度やってきた犯人
袋が破れてしまった商品は仕方なく値下げするなど、店には実害も出てしまいました。これまでよりも店内の防犯体制を強化し、二度とこのような事態が起こらないよう店内で情報を共有しました。
それからしばらくすると、防犯カメラに映っていたのと同じ男の子たちがやってきたのです。ワッペンをバラバラにするのを確認したので注意しようとすると、母親がやってきました。事情を説明しようとしたのですが全く聞く耳を持たず「うちの子を疑うの!?」と逆切れ。店長も加わり説明しようとすると、二人を引き連れて店を後にしました。
その後が気になる
それ以来その親子は見かけませんが、「あの子たちはまた違うところで迷惑をかけていないかな」と気になることがあります。子どもを信じたい母親の気持ちはわかりますが、子どもがまだ小さいうちは、自分の子どもの行動は把握しておいてほしいなと思います。
一方で、私たち店舗側も、この出来事から接客業におけるお客様とのコミュニケーションの難しさを改めて痛感しました。
【体験者:40代・パート女性、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:Kato Rira
シナリオライターとして活躍するも、出産と育児を機に、フリーライターに転身。バリキャリから、家庭と仕事の両立への転換を経験し、その思いをコラムに執筆。現在はママ、PTA、職場と家庭のバランスなどを主なテーマにコラムを執筆中。