子どもの成長スピードは個人差があります。筆者の知人は、自分の娘が他の子よりも体格が大きいと知っていましたが、ある日見知らぬ人から体が大きいゆえに悲しい言葉をかけられたそうです。

スーパーに買い物に

私には3歳の娘がいます。
夫が背が高いこともあってか、娘は同年代の子どもたちの中でも体が大きいほうで、4歳や5歳に間違われることもありました。

ある日、その娘とスーパーへ買い物に行ったときのこと。
「ママ、カートに乗りたい!」と娘が言うので、私は3歳児も対象年齢に入っているカートを選び、娘を乗せました。

嬉しそうにカートに乗る娘を押しながら買い物をしていると、突然見知らぬ女性が話しかけてきました。

「そんなに大きいのに……」

女性は、60歳くらいに見えました。
その方は、娘のほうを少しあきれた顔で見ています。
「あら~、おねえちゃん。そんなに大きいのにカートに乗るの~?」と、猫なで声で娘に話しかける女性。

「恥ずかしいわよ~。それはもっと小さい子が乗るものなの!」と言う女性に私は動揺を覚えました。娘は悲しそうな表情を浮かべています。

「この子はまだ3歳で、対象年齢の範囲内ですよ!」と思わず私は言い返しました。
その女性は「あら、そうなの? こんなに大きくて3歳なんて本当かしら?」「年齢をごまかして乗せているんじゃないの?」など、次々に私にとって悲しい言葉を続けます。

そして最後に「大きい子が乗るとみっともないわね」と言い放つと、そのままどこかへと去っていきました。

個人差なのに

女性が去ったあと、娘を見るとうなだれて下を向いてしまっています。
そんな娘の姿を見ると、私はなおさらさっきの女性への怒りが増してきました。

私はしゃがみ込み娘の顔を覗き込みながら、「乗っていていいんだよ! 〇〇ちゃん(娘のこと)は、3歳だからこのカートに乗れるんだよ!」と励ましましたが、娘は帰宅するまで元気がないままでした。

確かに娘は体が大きいと思います。
でも、それも娘の個性。
見知らぬ女性の心ない言葉が、ただただ悲しかったです。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Junko.A
子育てに奮闘しながら、フリーランスのライターとして活躍中。地方移住や結婚、スナックの仕事、そして3人の子育てと、さまざまな経験を通じて得た知見をライティングに活かしている。文章を書くことがもともと好きで、3人目の子どもを出産後に、ライターの仕事をスタート。自身の体験談や家族、ママ友からのエピソードを元に、姑に関するテーマを得意としている。また、フリーランスを目指す方へ向けた情報ブログを運営中。