子育てをしていて、ふとした瞬間に「子供って意外とよく見ているな」と驚かされることはありませんか? 幼くても、大人同士の会話や雰囲気を敏感に感じ取っているのかもしれません。今回は、筆者の友人の体験談をご紹介します。
深夜の愚痴タイム
週末の夜、子供たちを寝かしつけ、ようやく訪れた一人時間。
夫が出張中で不在だったこともあり、私は親しい友人に電話をかけ、ほっとしながらおしゃべりを楽しんでいました。
そのうち、気づけば話題は「夫への不満」に。
「うちの夫、本当に信じられないんだけど! 子供が熱出した時も、ゴルフは休めないとか言ってさ。全部私に押し付けて……」
感情が高ぶるにつれて声も大きくなり、いつしかリビングには私の声が響き渡っていました。
まさかの盗み聞き
友人が「わかる!」「うちも同じ!」と、共感してくれることで、さらに勢いづいた私。
「何度言っても聞いてくれないし、こっちがしてほしいことは何もしてくれないし、当事者意識が足りないのよ! ねえ、これって私の言い方が悪いのかな?」
と、愚痴は止まらなくなっていました。
その時、不意に背後から小さな声が聞こえたのです。
「……ママって、パパのこと、いつも怒ってるね」
びっくりして振り返ると、寝たはずの5歳の息子が、眠そうな目をこすりながら立っていました。
的確すぎる一言
まさか、こんなに近くで聞いていたなんて……。
「顔から火が出る思い」とは、まさにこのこと。
私は慌てて電話を切り、「どうしたの? 喉乾いた?」と話をそらそうとしました。
しかし、息子は私の目をじっと見つめ、さらに決定的な一言を放ったのです。